産まれてすぐに母親を亡くした『松風翔太』は、父である『雷太』によって育てられた。
母親が恋しくて仕方がない――
昔から抱いていた翔太の想い。
そんな想いを埋めるかのように、お隣に住む人妻『瞳』に母の姿を重ねる翔太だったが、常に側にいてくれる母親という存在への憧れは消えることはなかった。
そんな折に父、雷太から再婚相手として、『藤波玲奈』という若い女性を紹介される。
自分が母として受け入れて貰えるか不安な玲奈だったが、翔太は待望の『母親』という存在に喜び、玲奈を『お母さん』として受け入れた。
面倒見がよく、溢れんばかりの母性を持った玲奈は、母親を小さい頃に亡くし母性に飢えていた翔太を溺愛。
甘やかしの度が過ぎ、ある日をきっかけに年頃の翔太におっぱいを吸わせるようになる。
翔太の求めに応じて毎日のようにおっぱいを吸わせていた玲奈だったが、夫である雷太に乳房を翔太に吸わせているところを見つかってしまう。
妻に手を出したと勘違いした雷太は激怒。玲奈の制止も叶わず、翔太を実家から追い出す。
住む場所を失った翔太だったが、玲奈の口利きで玲奈の姉……義理の伯母である『藤波真理香』の元に身を寄せることになる。
血の繋がりが一切なく、見ず知らずの翔太を受け入れることになった真理香は、
どう接したら良いか困惑するが、自分を受け入れて貰おうと必死になる翔太に対し、徐々に心を許すようになり、仲の良い姉弟のような関係になっていく。
それから2年の歳月が流れ、真理香との生活にすっかり馴染んだ翔太の元に継母である玲奈が訪ねてくる。
『ねえ、翔太。お願いだから、お父さんと仲直りしてお家に帰ってきて』
そんな玲奈の言葉に、翔太は動揺する。
優しい玲奈の元に戻ったら、また前のように甘えてしまうかもしれない。
それに父である雷太との間に出来てしまった確執をどうしたら元に戻せるのかわからない。
動揺し困惑する翔太の様子を見た真理香は――
『嫌なら戻らなくてもいいだろう? わざわざ辛い想いをするくらいなら、ずっとあたしの家にいればいい』
そう、告げる。
『真理香さん……』
『えっ、姉さん?』
思いがけない真理香の言葉に、驚く翔太と動揺する玲奈。
そんな二人の様子に、真理香はすぐに決めなくちゃいけないことではないのだから時間をかけて翔太に決めさせればいい、と言う。
真理香の言葉に――
『わたしは翔太のお母さんだから。家族として一緒に暮らしたい。だから待ってる』
そう言い残し、引き下がる玲奈だった。
『ここに残るか、実家に戻るか、よく考えろ。まあ、あたしは戻るのには反対だが』
真理香の言葉に翔太は無言で俯く。
玲奈の強い母性に甘えたいし、父――雷太との関係も修復した。だが前と同じように必要以上に玲奈に甘えてしまうかもしれない自分に怖さを覚える。
『俺はいったいどうすればいいんだ』
夏の訪れと共に訪れた人生、二度目の転機。
継母『玲奈』のいる場所へと帰るのか、
それとも伯母『真理香』の元に留まるのか、
悩み、考えていくうちに自分の気持ち、想いと、彼女達の気持ち、想いを知ることになる。
『義母』『伯母』、そんな殻を破り、初めて見える彼女達の気持ちを知ったその時、
今までとはまったく違う世界が翔太を包み込んでいく。
優しく綺麗で本当の母のように接してくれる継母――玲奈
姉弟のように2年間を過ごしてきた伯母――真理香
実家のお隣に住む溢れんばかりの母性を持った人妻――瞳
『LIKE or LOVE?』
『LIKE to LOVE』
自分の想いと彼女達の想いが重なり合ったその時から始まるとても甘く、官能的な日々、
――『熟愛』――
新たなるLOVEエロ物語が再び始まろうとしていた。